これら諸国は、日本に戦勝したという偽史なしには国民の物語が作れない。

これら諸国は、日本に戦勝したという偽史なしには国民の物語が作れない。
2018年03月04日

文中強調は私。

筑波大学大学院教授・古田博司 「ウソも通ればめっけ物」の世界
2012年9月20日 産経新聞

今回、東アジア諸国の一連の政治行動により、われわれの日本が人さらい(北朝鮮)、島ドロボウ(韓国)、海盗っ人(中国)という由々しき国家群に囲まれていることが、国民にはいよいよ明らかになったことと思われる。

 ≪「対日戦勝」の幻影を求めて≫

私は、2005年に『東アジア「反日」トライアングル』(文春新書)を上梓(じょうし)して以来、やがてそのような危機に瀕(ひん)するであろうと本欄を通じて繰り返し警告してきた。
これらの諸国は、自己絶対正義の中華思想のうえに、ナショナリズムが重層的に乗っている。
ゆえに、中世では彼らから見て辺境であった日本の繁栄を、中華という視点から眺めて、永遠にこころよく思わない。
ナショナリズム反日という形をとって伝統の地層から噴き上げるのである。

戦後の独立にも問題があった。
日本軍と戦わずして米国に解放してもらった国(韓国)、少しゲリラ戦をしたものの大負けして、ソ連の傀儡(かいらい)にしてもらった国(北朝鮮)、別の連中が日本軍と戦っている間に山で英気を養い、戦後、前に戦っていた人々を追い出して独立した国(中国)である。

これら諸国は、日本に戦勝したという偽史なしには国民の物語が作れない。
これからも、絶えず日本と戦っていると国民にアピールするために、日本の主権を侵し、侵略をし続けることであろうと、かつて私はここに書き記した(2009年5月8日付の正論欄「恥ずかしい国に住んでいないか」)。

韓国の李明博大統領は、島ドロボウした地に降り立ち、その後、こう言った。
「日王が韓国を訪問したいのなら韓国の独立運動家たちへ謝罪せよ。痛惜の念などという言葉だけなら来なくてよい」。

朝鮮の中華思想は、中国という虎の威を借りる狐(きつね)の「小中華思想」で小さなものだが、それでも日本を侮辱したいという熱意にあふれていることが分かるだろう。

(後略)