慰安婦強制なんてのは、朝日新聞の完全なつくりものだ。言い訳もできず、結論は頭を下げて吉田清治削除だ。朝日の終わりの始まりだった。

新聞報道で閣僚のクビが面白いようにころころ飛んでいた戦後の政界に思いをいたせばまさに驚天動地の出来事だった。 
2019年05月02日
以下は日本国民全員の必読の書である月刊誌WiLL今月号からである。
朝日よ、
令和のどこが悪い!

高山正之 ジャーナリスト
阿比留瑠比 産経新聞論説委員
「令和」発表と同時に朝日の記者・OBが仰天ツイート。
安倍が憎けりや、令和も憎いか
元号アベノセイダーズ

高山 
元号は「令和」だったね。
阿比留 
今回の元号に対し、日本国民の多くは歓迎ムードです。
その証拠に、産経・FNNの世論調査によると、「令和」に対して87%が好印象という結果が出ました(四月九日付)。
元号制度も82.7%が「続ける方がよい」と答えています。

高山 
安倍政権の支持率も回復傾向にある。
「令和おじさん」菅義偉官房長官も、人気がうなぎ上りだ。

阿比留 
国民の問で「新時代を迎える」という機運が高まっています。
人心一新効果が「令和」にはありました。
前回の「平成」は喪に服している中での発表でしたが、今回は明るい雰囲気で新元号発表を受け入れることができています。

高山 
そんな中、外国メディアが、最初に「令和」に対して噛みついてきた。
ロイター通信は、「令」は主に「命令(command, order)」の意味で使われるとし、「権威主義的なニュアンスが一部に不快感を与えている」と指摘。
BBC電子版も命令の「令」だと説明した。
多分、難クセをつけるのが報道だと信じている朝日新聞共同通信の"告げ口"情報で流したのだろう。 
だいたい令には「令嬢」「令夫人」という使い方がある。
「整った」「麗しい」という意味がある。
政府もそういう字解きをつければよかったのに。
冷酷で頭ごなしといった、まるで旧民主党的な猥雑なイメージにはならなかったはずだ(一同爆笑)。

阿比留 
旧民主党政権の"悪夢”とは大違い(笑)。
言語学者金田一秀穂氏が「令」は、もともと「神の声」という意味があったと説明しています。

高山 
そこから「命令」の意味だけを拾い出して批判を展開していたわけだな。
阿比留 
東電福島第一原発事故をめぐる吉田調書問題で、誤報事件に関わったとされる朝日の鮫島浩記者が元号発表とともに、ツイッターで「命令、指令、司令、令状、令嬢、令息令室・…『令』のつく言葉。どこか息苦しい。その下に『和』がつくと、さらに息苦しい」と、ワケのわからない感想を述べています。
彼は菅直人とも仲がいい。

高山
元号も"アベノセイダーズ"でとにかく批判したい一心だ。
阿比留 
中略
朝日の人たちは「安倍憎し」のあまり気がふれているとしか思えません。

平成の"汚物"
高山 
ネットでも“捏造”をやっているわけだ(笑)。
もう国民は「平成」に惓んでいる。
平成の終わりということで、平成が振り返られているけど、“汚物”をかき分けて、なんとかいいところを見つけ出しているような感じだ。

阿比留 
そういう印象はあります。
高山 
最初の“汚物”は「女子高生コンクリート詰め殺人事件」だ。
十代の少年たちが起こした大変残虐な事件だったけれど、少年の親の一人が共産党幹部の湊靖人だった。
それで日弁連も身内気分で、少年だから更生の機会を摘み取ってはいけないとか言い出した。 
女子高生は湊の家の二階に何十日も監禁され、暴行の果てに惨殺されたのに、息子も含め、「懲役三年以上四年以下の不定期刑」と、とても信じられないほど軽い刑だった。

阿比留 
オウムの「地下鉄サリン事件」(平成七年)や「神戸連続児童殺傷事件」(平成九年)など、社会を震撼させた事件もありました。
高山 
そういった事件の合間に、天皇、皇后両陛下の訪中があった(平成四年)。
あってはならない天皇の政治利用が、公然と一定の政治勢力によって行われた。 
伝統も良識も平気で踏みにじられた平成の御代を象徴するようなできごとだった。


朝日が幅を利かせていた時代
阿比留 
平成の最初の十年は、日本が一番左傾化した時代だったと思います。
高山 
左傾化というより「無責任化」だろう。
阿比留 
朝日新聞は平成二年から狂ったように「慰安婦報道」を繰り返しました。
その上で、宮澤喜一さん(当時、首相)が訪韓し、訳も分からず八回も謝罪します。
その流れに乗って「加藤談話」や「河野談話」が生まれ、細川護煕さんが侵略戦争発言をした。
さらに「村山談話」が、その後に続きます。

高山 
平成は朝日が最も幅を利かせ、日本の政治も外交も壟断した時代だと言える。
珂比留 
自社さ政権ができたことにより日教組も政権内部に入り込み、文科省と一体化して慰安婦問題を教科書に取り上げる動きもありました。
そんな中、平成九年になって、ようやく自民党内で「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(歴史教科書議連)が、安倍さんや中川昭一さんらを中心に結成されます。

高山 
その次に拉致問題が浮上した。
吉田康彦(NHKから埼玉大学教授)や田英夫共同通信からJNNのキャスター)らが「拉致は絶対にない。韓国の陰謀だ」と主張していた。
それが平成十四年に百八十度転換してしまった。

阿比留 
拉致問題が明るみに出たとき、私は「これでようやく、平和を愛する諸国民の公正と信義という言葉に代表される日本国憲法の迷妄から国民が覚醒する機会が訪れた」と思ったものです。
高山 
それまで新聞各紙は「北朝鮮」ではなく「朝鮮民主主義人民共和国」と書いていた。
阿比留 
小泉訪朝前に「北朝鮮」と表記していたのは産経だけです。
朝日は小泉訪朝当日になっても、「拉致被害者」ではなく「行方不明者」と表記するなど、北朝鮮の顔色ばかりうかがっていました。

高山 
その前に朝日の本田雅和記者は、NHKの番組に安倍さんと中川昭一さんが介入し番組内容が大幅に改変されたという、根拠のない中傷記事を書いた。
このとき、実に奇抜だと思ったのは、朝日新聞の子飼いの学者や元役人を集めて、記事が正しかったかどうか審議するための「公正な第三者委員会」を立ち上げたことだ。 
新聞社が自ら判断できないんだったら、新聞をやめるべきだろう。
そんな声もなく、詭弁がまかり通ってしまった。

阿比留 
朝日は金正日が拉致を認めるまで、「拉致問題は日朝正常化の障害だ」と書いていた。
被害者家族会から抗議を受けても、なかなか訂正しませんでした。
小泉訪朝の後、拉致議連が問題提起をしている中、首相官邸のエレベーターの中で、朝日の官邸付き女性記者が拉致議連のことを「あのならず者たち」と呼んでいるのを目撃したことがあります。
やはり、そんな認識なのかと愕然としました。

高山 
韓国・北朝鮮に対する歪んだ認識が、朝日をはじめとしたメディアによってつくられていたわけだ。
阿比留 
朝日は歴史教科書議連に対しても、慰安婦問題で自分たちの見方や主張を否定する存在として目の敵にしていました。
ただ、慰安婦問題や拉致問題それぞれで朝日のほうが間違っていたわけですが。


朝日に勝った
高山 
平成18年に第一次安倍内閣が発足したけど、既存の左傾化したジャーナリズムが瞬く問に政権を潰してしまった。
平成最初の十年の暗闇から、ようやく白々と夜が明けたかと思ったら、また暗雲が垂れ込めてしまったと暗澹たる気分だった。
政界も戸惑いが大きく、朝日はキングメーカーではないかという空気が瀰漫(びまん)していた。

阿比留 
安倍首相の病気の影響も大きかったと言えます。
だから民主党政権を経て、第二次安倍内閣が平成二十四年に成立したのは、ある意味で奇跡的なことでした。

高山 
僕はコラムで「天祐だ」と書いた。
その直前の党首討論のとき、朝日記者の星浩が安倍さんに「慰安婦問題のことをどう思うか」と聞いたら、「星さん、あなたの朝日新聞が、吉田清治というペテン師の話を広めたためじゃないか」と答えた。

阿比留 
その一言で、星さんは押し黙るしかなかった。
高山 
新聞テレビ各社が居並ぶ中で明日には首相になろうという人が朝日新聞を名指しでフェイクニュースだと指摘した。
新聞報道で閣僚のクビが面白いようにころころ飛んでいた戦後の政界に思いをいたせばまさに驚天動地の出来事だった。 
あの言葉は暗闇が覆っていた日本の未来に、一条の良識の光が差したように思えた。 
あの一言で朝日新聞は必死に反論しようとしたが、慰安婦強制なんてのは、朝日新聞の完全なつくりものだ。
言い訳もできず、結論は頭を下げて吉田清治削除だ。
朝日の終わりの始まりだった。

阿比留 
そのやり取りは全国中継されていました。
その後、安倍首相がトランプタワーでトランプさんと会談したとき、「私は朝日に勝った」と話したことは、積年の戦いを踏まえた相当な実感があってのことだったと思います。 
平成最後の十年は、朝日のウソがどんどん暴かれる時代だったと言えます。

高山 
吉田調書のウソや慰安婦の証言のウソを暴いたのも、まさに阿比留さんの記事のおかげだった。
朝日の二本のアキレス腱を切ってしまったようなものだ。

阿比留 
根拠なく慰安婦募集の強制性を認めた河野談話をずっと持ち上げていましたが、これも日韓合作の作文だということがわかりました。
河野洋平さんが新自由クラブの結党宣言を発表したとき、その文面を書いたのが若宮啓文さんと、毎日の岩見隆夫さんだったと言われています。
実際に、河野さんと若宮さんがとても親しい仲だったのは事実です。
河野さんは朝、車の中で朝日の社説を読み、その日はどのように講話しようか、と考えていたとか。
朝日はそんな河野さんをうまく利用し、「元衆議院議長の河野さんはこう言っているじゃないか」と言ってくる。 
評論家の三宅久之さんの話によると、若宮さんは「安倍の葬式は朝日が出す」と言っていたとか。
この話は若宮さん本人が否定していました。
真相は藪の中でしたが、元毎日新聞の記者が若宮さんと昔からの知り合いで、「いろいろと言われているけど、実際にはどうなんだ」と若宮さん本人に聞いたそうです。 
若宮さんは「うーん、冗談として言ったかもしれない」と。やっぱり言っている(笑)。

高山 
朝日はハッキリと口に出さないものの、モリ・カケ報道に積極的だった。
モリ・カケ問題は、トランプのロシア・ゲート以上に根拠のない捏造された疑惑だろう。

阿比留 
それは間違いありません。
ネットの影響もあるのか、今では朝日の権威が通用しなくなりました。
社説で元号のことを批判したところで、「令和」を多くの国民が受け入れています。 
朝日が何を言おうと、国民は耳を貸さなくなったのです。

後略。