首を伸ばし支局の窓から外を見れば事実は分かる。それでも記者はそれをせず、虚偽を書く。

首を伸ばし支局の窓から外を見れば事実は分かる。それでも記者はそれをせず、虚偽を書く。
モリカケ報道のように根拠もないまま「疑惑」を叫び、それに反する情報には敢然と「報じない自由」を行使する

2020年11月29日
以下は今日の産経新聞に掲載された門田隆将の連載コラムからである。
真実と使命に背を向けるメディア
米大統領選では、当欄で指摘し続けたことが改めてクローズアップされた。
新聞とテレビは政治的に一方的で、これに頼っていると偏った情報しか入ってこないという“事実”である。 
モリカケ報道のように根拠もないまま「疑惑」を叫び、それに反する情報には敢然と「報じない自由」を行使する。
それが当たり前なのだ。 
だが日本だけでなく米国のマスコミも負けていない。
日本のマスコミの多くが「反自民」であるのと同様、米ではほとんどのメディアが「民主党系」で占められている。 
先刻承知のトランプ大統領は自らツイッターで多くの情報を発信し、マスコミをできるだけ遠ざけた。
そのためトランプ糾弾はさらに強まり、選挙でも眉を顰(ひそ)めるような一方的報道が続いた。
その裏では、民主主義の根幹を揺るがすかもしれない大問題さえ追及されないという奇妙な現象が生じた。 
通常は特別な事情のある人に認められる郵便投票がコロナを理由に各州で許されることになったのは6月。
トランプ氏は「何百万の投票用紙が外国やその他の勢力によって印刷される。それは私たちの時代のスキャンダルになる」とツイートで警告した。
そして予言通り選挙では不思議な現象が続出した。 
ウィスコンシン州では、投票数が有権者数を超えたという情報も走った。
実際には旧有権者名簿との比較だったが、新有権者で計算し直しても投票率90.2%という異常な数字になった。
また集計機ドミニオンが大量にトランプ票をバイデン票に入れ替えて集計した、あるいはとっくに亡くなっている人が「投票した」などと取り沙汰された。 
結果、バイデン票は初の黒人大統領誕生として熱狂の渦の中、史上最多票となったオバマ氏を1千万票も上回る8001万票となった。
「裏に何かある」と考えるのが常識だろう。
だが反トランプで固まったマスコミにそんな報道があるはずがなかった。 
極めつきは14日、数十万人の群衆で埋まったワシントンDCでのトランプ支持のデモだろう。
凄まじい人波は空撮でも圧巻で「百万人デモ」のツイートが相次いだ。
だがテレビでは「数千人」。新聞は「1万人」(産経)「1万人超」(朝日)「数万人」(毎日・談売)と、いずれも過小報道。
トランプ側の盛り上がりなど絶対に報じたくないのである。 
首を伸ばし支局の窓から外を見れば事実は分かる。
それでも記者はそれをせず、虚偽を書く。
報道の原点と使命など、もはや何処にもない。