オバマ前大統領の時には「戦略的忍耐」と言って何もせず、北朝鮮を好き勝手にさせてしまった

2018/7/25
以下は月刊誌WiLL先月号に米朝―会談か開戦か―」「何がカヤの外だ―」「トランプの対北強硬作戦」「主参謀は安倍首相」

「日本はビッグプレーヤーだ。これからも」トランプをしてそこまで言わせた日本の総理はいたか。これまでなかったことが日本外交史にきざまれようとしている事実をナゼ見ない!と題して掲載された、現役の新聞社」の論説委員としては唯一無二と言っても過言ではない阿比留瑠比の論文からである。
彼は高山正之の後輩である
見出し以外の文中強調は私。

正当に評価せよ 

六月に米朝首脳会談が予定されています。
その中で、日本は「バスに乗り遅れる」「蚊帳の外だ」と批判されることも。
たとえば、立憲民主党辻元清美国対委員長の発言。 
「大きな緊張緩和に向けて動き出している流れに、安倍首相だけが『蚊帳の外』、日本政府だけが置いてきぼりになっているのではないか」 
その批判はまったく妥当ではありません。 
そもそも、これまで外交らしい外交をしたことがない金正恩が、どうして対話に乗り出してきたのか。
日本が主唱した経済制裁や圧力路線を、トランプ大統領が採用し国際社会をリードしてきたからです。
オバマ前大統領の時には「戦略的忍耐」と言って何もせず、北朝鮮を好き勝手にさせてしまったのですから。 
つまり、日本の主張をアメリカが取り入れて、そのまま動いているわけだから、もうその時点で“蚊帳の外”ではない。 
もう一つ、アメリカの北朝鮮政策は、大部分がトランプ大統領と安倍首相が相談し、「こうしよう」と共通の意思を持って進めているのです。 
トランプ大統領は、米朝首脳会談板門店で行おうとしていました。
しかし、安倍首相が「板門店だとどうしても北朝鮮のぺースになるし、日本のリエゾン(連絡調整係)も現地に派遣できないので反対だ。シンガポールはどうか」と進言。
結局、シンガポールに決定しました。 
つまり、開催場所まで日本が主導しているわけです。
それを「蚊帳の外だ」と言うのは、まったく意味不明ではありませんか。

この稿続く。