朝日のもう一つの信条がGHQのいう「朝鮮を奴隷植民地化した過去」だ。

朝日のもう一つの信条がGHQのいう「朝鮮を奴隷植民地化した過去」だ。
2020/12/15

2019-07-14に発信した章である。
戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之の論文からである。
以下は前章の続きである。
箱島元社長による巧妙な作戦 
それで箱島はオピニオン面2ページを使い「北朝鮮・夢と絶望」(04年7月)を書かせた。
岩垂弘らが「取材しないで書いた」けれど「他社も同じ」だし、何より「帰還を促したのは日赤」と言い訳で埋めた。 
箱島はどうもこの1回で「10年間の積もりに積もった偽りの報道のすべてにケリをつけた」つもりになったようだ。
実際、その翌日から産経と同じ論調で北朝鮮を論評し始めた。 
仮に奇跡的に生き残った帰還者が訴えてもこの紙面をかざして「報道は是正済み」「訴えるなら日赤を」と答えるのだろう。
朝日が納得すればすべてよしで押し通す気だ。
まともじゃない。 
朝日のもう一つの信条がGHQのいう「朝鮮を奴隷植民地化した過去」だ。 
日本は朝鮮に悪いことをした。
鉄道を敷き、学校を建て、電気を灯したのは自己都合で、日本は彼らの資源を奪い、奴隷化し、殺しまくったと信じている。 
だから拉致問題で日本の対北世論が硬化すると箱島は「拉致問題は日朝国交正常化の障害だ」(99年8月)と書かせた。
金正日が拉致を認めたあとも「拉致ごときで日朝国交正常化の窓口を閉ざすな」(02年9月18日)と世論を難じた。 
紙面でも拉致には極力触れなかった。
たまに書いても例えば当時、北朝鮮に残ったままだった曽我ひとみさんの家族の住所を故意に公開(03年5月)するとか、嫌がらせに徹していた。 
だから朝日の紙面に「めぐみちゃん」が出ることは滅多になかった。
その伝統はいまも生き、トランプが国連総会で「日本人の13歳少女が拉致された」と触れたときも、朝日新聞(9月20日)の1面も中面も「めぐみちゃん」の見出しはなし。
徹底して無視を貫いた。 
ところが、ここにきて米国が北朝鮮を潰す気になったのをやっと知った。
しかも習近平もトランプに粛々と従い、北潰しに協力しそうな気配が見えた。